
今回の空間づくりは、弊社で設計から施工まで一貫して行った事で、二人のオーナーと共に一つ一つ「体感するしつらえ」を形にしていく事が出来ました。




中でも空間に落ち着きを与えるペンダントライトはオリジナルのデザインで「タンパー」というコーヒー器具をモチーフとし、様々な樹種を組み合わせ製作しました。


私達は京都・出町柳で、コミュニケーションを生む空間を計画し、「体感するしつらえ」を整えました。今後この場所が、二人のオーナーと共に多くの人々が出逢いその可能性を拡げる場になる事を願って…
今回の空間づくりは、弊社で設計から施工まで一貫して行った事で、二人のオーナーと共に一つ一つ「体感するしつらえ」を形にしていく事が出来ました。
中でも空間に落ち着きを与えるペンダントライトはオリジナルのデザインで「タンパー」というコーヒー器具をモチーフとし、様々な樹種を組み合わせ製作しました。
私達は京都・出町柳で、コミュニケーションを生む空間を計画し、「体感するしつらえ」を整えました。今後この場所が、二人のオーナーと共に多くの人々が出逢いその可能性を拡げる場になる事を願って…
私達は「ものづくり」のストーリーをお客さんと共有することを大切にしています。 どんな人が、どんな想いで作ったものなのか。 どこから来て、どんな個性を持っているのか。 今日、そのストーリーが切り離された物に多く出くわしますが、お客さんと私達つくり手が顔の見える関係になることで、お互いにとって特別な「ものづくり」になると考えています。そのため、打ち合わせの段階から私達大工と仲間の職人さんと顔の見える関係になって、共に「ものづくり」を進めていきます。 そして、素材とその産地についても同じだと思っています。
今回、東京から京都に出店する事から、江戸のまちづくりを支えた飯能のスギ・ヒノキといった西川材を使用した空間作りを提案しました。カフェのオーナーと共に産地を見学し実際に素材に触れ、その魅力を体感しました。 産地見学の後、京都のお客さんにも素材の魅力を体感してもらうために素材とのタッチポイントを増やすしつらえを整える事になりました。産地とオーナーが顔の見える関係になった事でお客さんに伝えるストーリーが増え、同じ素材でも他にはない特別な空間になると思います。
クライアントを交えた作り手・産地との顔が見える関係と、手仕事を共通項としてもつ仲間との関係を私達は「手組」と名付け、「手組のものづくり」を行っています。
私達は今回、想いを共有する二人のオーナーの相乗効果と、世代を問わず人々がコミュニケーションを取ることで生まれる可能性を持つ空間を目指し設計を進めました。 自然と人が言葉を交わす場所は、露地や縁側・路地裏など現代にも残っています。生活の一部を共有することで生まれていたコミュニケーションを、今回は「コーヒー」と「学び」をきっかけに生み出す事ができるのではないかと私達は考えました。
深い奥行きを持ったこの空間では、通路や出入り口などを共有することで最大限にスペースを活用することができ、さらにそれぞれのお客さんが交わるシーンを増やす事ができます。
人が自然とくつろぎ言葉を交わす距離感と導線、今後の様々な使われ方にもフレキシブルに対応出来るようなプランを心がけました。私達の「ものづくり」は素材の個性や関わる人々など沢山のストーリーであふれています。設計を進めながら、そういったストーリーをこの場所に会話のきっかけとして添えることが出来ないかと考えました。 二人のオーナーの想いと共に私達の「ものづくり」のストーリーもお客さんとの会話のきっかけになる事を目指し、この空間のしつらえを二人のオーナーと共に作っていきました。
京都・出町柳。下鴨神社や叡山鉄道の始発駅として知られるこの街は東に京大、西に同志社大があり、朝夕は通学する学生を多く見かけます。一方昼間には地元の住人達が商店街に買い物をしにやってきます。鴨川の脇のメインストリートである河原町通りと、京大と同志社大の前を通る今出川通りの交差点の付近にカフェと学習塾の併設された新しい空間を設計施工しました。その場所が出来るまでの過程を皆さんにお伝えしたいと思います。
初まりは、東京吉祥寺にあるカフェ「LIGHT UP COFFEE」のオーナーと大手学習塾に勤める講師の方との出会いでした。 産地から素材にこだわった新しいコーヒー文化を発信するために2号店の開店場所を探していたカフェオーナーと、一律的で受動的な教育でなく体験と工夫による一人一人に向き合った能動的な学習を地元京都で始めたい先生が意気投合しこの計画はスタートしました。 元々古書店だった30坪ほどの京都らしい細長い空間のなかに、人通りの多い通りに面したスペースはカフェ、静かな奥のスペースは学習塾をつくる。お互いの活動が相乗効果を産み、より多くの人に自分たちの信じているモノを伝えられる場所にしたい。その想いと共に私達の所に相談に来られました。
私達も素材がそれぞれ持っている良さを伝える物づくりを目指しています。素材は表情だけでなく色んなストーリーを持ってその場所に存在しています。種類・性質・産地・関わった人…それぞれの持つ魅力を知ることで身の回りのモノ全てはその人の特別なモノになると信じています。 話し合いを重ねる内にお二人の想いと私達の想いが組み合わさり、3つのチームで手を取り合い1つの想いを伝える空間を目指していく事になりました。素材の持っている良さを引き出す立場として、コーヒー・教育・建築の魅力を「伝える」空間を作る…この想いをテーマに掲げ、「京都LIGHT UP COFFEE / ideaspot」の空間作りが始まりました。